蚕(かいこ)粉末に含まれるアミノ酸には糖尿病改善に有効な糖質の分解・吸収抑制効果がある! 

(さわやか元気1999年 7月号)
韓国政府の支援により臨床データが蓄積!


健康レポーター 藤沢幸雄
糖の吸収をゆるやかにして、膵臓の負担軽減
桑 の葉を食べ、絹糸を吐き出す蚕は、韓国では古来民間薬として珍重されてきました。古典的医学書『東医宝鑑』にも「蚕フン、サナギ、マユ、桑の葉は糖尿病に 有効」とあるほど。その有効性を研究したのが、韓国の農業科学技術院で応用蚕桑研究室室長を務める農学博士・柳江善先生の研究チームです。柳江善博士は 1991年より、蚕(かいこ)の成虫・粉末、蚕フン、サナギ、マユ、桑の葉の比較研究を開始。蚕(かいこ)の粉末に、最も強い血糖値降下作用があるとつき とめました。1994年には政府の支援を受け、漢方薬研究所で有名なキョンフィ大学との共同研究が始まり、新たなデータがわかったのです。

一端をあげれば、非依存型糖尿病の患者に蚕(かいこ)粉末を四週間与えた後、血 糖値の変化が測定されました。糖尿病の薬を服用しているグループの空腹時血糖値が138→128、食後二時間の血糖値が245→197へ降下。食事・運動 療法を行っているグループは、空腹時血糖値が175→158、食後二時間の血糖値が272→209へ降下したのです。四回の脱皮後、三日たった蚕(かい こ)を冷凍処理から粉末にしたものが、最も血糖降下作用が高いこともわかりました。
蚕(かいこ)粉末の有効成分では脂肪・繊維・灰分のほか、豊 富なアミノ酸があります。アラニン(肝機能保護)、グリシン(血中脂肪・血圧低下)、ロイシン(痴呆症予防)、セリン(コレステロール除去作用)や、血圧 低下に働く非タンパクアミノ酸である、GABAも確認されています。有効成分の数々は蚕(かいこ)のエサである桑の葉に由来し、蚕(かいこ)の体内に蓄積 され、効果が高まるよう代謝されているとされます。
これら有効成分を含む蚕(かいこ)粉末が、体内で小腸に到達すると、食物を単糖類に分解する 酵素・アルファグルコシダーゼの活性を抑えます。その結果、糖の分解と血液への吸収をゆっくりにして、食後の血糖値の急上昇を抑えるのです。当然、血中の ブドウ糖代謝に働くホルモン・インスリンを分泌する膵臓の負担は、大幅にやわらぐわけです。蚕(かいこ)粉末の長期間摂取で、インスリン抵抗性が緩和され ることも無視できません。インスリンがよく働き、各細胞へブドウ糖が効率的に運ばれることを意味します。
蚕(かいこ)粉末は人工的に作られた薬 ではありませんから、副作用の心配はもちろん無用です。有効性・安全性が認められたことで、韓国政府の出願により、日本でも特許登録されています。現在、 蚕(かいこ)粉末は健康食品という形で市販され、手軽に利用するには最適でしょう。

蚕(かいこ)の粉末で血糖値が250から170に。インスリン注射も不要
                     大阪府 浅野由行さん 30歳

三年前、腎不全を患い、人工透析から腎臓移植を受けた後、高血糖に陥りました。一日二回のインスリン注射で、500あった血糖値が250になったものの、 完全には回復しませんでした。蚕(かいこ)の粉末を知り、錠剤の健康食品を飲みはじめたのは去年の春です。驚いたことに、二週間後には血糖値が200へ下 がり、1カ月後には170に。インスリン注射からも、解放されました。現在、腎臓移植経験者とは思えないほど、職場で一番元気に働いています。蚕(かい こ)の粉末には、とにかく感謝の一言です。

蚕(かいこ)の粉末を飲み、インスリンの量を半減しても血糖値は変わらず
                        大阪府  林秀博さん 65歳
三年前に糖尿病と診断され、血糖値が300にもなり、インスリン注 射を受けはじめました。低血糖を何度も経験し、何とかインスリンから解放されたいと思っているときに蚕粉末を知り、その錠剤を朝・昼・晩、5錠ずつ飲みは じめました。さらに、思い切ってインスリンの量を半分にして、1カ月後に血糖値を測定すると、以前と同じ200のまま。インスリン注射が、より効果的に働 いたわけです。当然、蚕(かいこ)の粉末は手放せず、いつかインスリン注射が不要になるのでは、と期待しています。