A.まず、一番基礎的で簡単な検査の一つとして尿検査があります。健康診断などで糖尿病の疑いがあると指摘された方は大体この尿検査で糖が検出されたのでしょう。しかし尿検査は非常に大ざっぱなので、これだけでは糖尿病と断定することはできません。そこで次になされる検査が血糖値の検査です。

これは血を抜いてそこに含まれているブドウ糖の量を測るものです。

健康な人であれば空腹時の血糖値は60~110㎎/dlくらい、食後45分で140㎎/dl未満です。

空腹時に126㎎/dl以上、食後に200㎎/dl以上あれば糖尿病の可能性大です。

インスリンの分泌が正常に行われているかを知るために血液中のインスリンの値を検査することもあります。

糖尿病だと診断された人の「病気の状態」を知るための検査としては血糖値の測定以外にHbA1c(ヘモグロビンA1c)検査があります。

この検査をすれば患者の過去1~2ヶ月間の血糖値の状態が大体つかめます。

この検査の値が4~6%くらいであれば正常です。8~9%でやや不良、10%以上ですと非常に悪い状態です。

またフルクトサミンの検査もあります。血液中のフルクトサミンの量を測れば患者の過去1~2週間前の血糖値状態を知ることができます。

健康な人なら大体200~285μmol/l以下ですが、糖尿病の人で340μmol/l以上だと血糖コントロールが非常に悪い状態です。

インスリンの分泌量を知るにはCペプチドの量を調べます。

血液からでも尿からでも調べられますが普通は尿を1日分貯めて調べる方法をとります。