健康素材の研究、蚕の研究や糖尿病に関する情報発信を行っています

健康NEWS

幼虫から蛾まで…蚕の一生をチョコに 印象抜群で人気

朝日新聞 2015/8/1  葉にのる白い幼虫に、羽の生えた成虫(蛾〈が〉)。 藤岡市の食品メーカーが作った蚕のチョコレートがみやげ店で人気だ。本物に近い見た目に、一瞬たじろぐ観光客もいるといい、印象は抜群だ。物珍しさに多くの客が手を伸ばすという。 以前、幼虫だけのチョコを販売したところ大当たりした。第2弾は、二匹目のどじょうとなるか――。 丸エイ食品が作った。本業では団子などの和菓子を製造してきたが、2012年、当時、世界遺産への登録を目指していた富岡製糸場を後押しするため、何か一役買おうと考えた。 「目立つおみやげがない」と感じた社長が、蚕をホワイトチョコにしてみては、と思いつきで提案した。 桑の葉にのった蚕の幼虫をイメージしたチョコを販売したところ予想以上の売れ行きに。昨年、「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産に登録され、観光客 も増え、爆発的に売れ出した。生産が追いつかなくなり、納品まで2カ月かかるほどに。昨年12月には製造ラインを新設し、生産数は月2万個から4万個に、 従業員も8人から約20人に増やした。 安定して供給できるようになったことから、新商品の開発に踏み切った。今回は「かいこの一 生」。実際の蚕は、糸の増産のために品種改良されており、繭になった時点で乾燥され、一生を終える。しかし、商品はあえて成虫の蛾になるところまで表現し た。企画開発部の向井優介課長(36)は「本当は広い空を自由に飛びたかったのではないか」と思いをはせる。 成虫のチョコは、標本を見ながら細長い触角や羽の模様を再現した。品種改良で、羽は通常の蛾やチョウと比べると小さい。向井課長は「お菓子で本来の姿を見てもらいたい」。 3個入りで980円(税込み)。問い合わせは(0274・23・0558)へ。今月からインターネット販売も受け付けている。

糖尿病網膜症、失明防げ 全身管理と眼科検査カギ

【朝日新聞 2015.6.9】   糖尿病の三大合併症の一つ、糖尿病網膜症は、視覚障害者の失明原因の2位を占める。近年、硝子体(しょうしたい)の手術のリスクが大幅に減り、視 力がさほど落ちていない人を対象に視力回復を狙って行うことも増えてきた。発見時点からの健康管理が最も重要なのは変わらないが、専門家は「糖尿病と診断 されたら、定期的に眼科を受診して検査を受けてほしい」と呼びかける。 ■自覚ないまま重症に 都内に住む元会社員の男性(38)が目の異変に気づいたのは昨年6月。右目の視界にモザイクがかかったような部分があった。数日後、近所の眼科を受診。紹介先の病院で初めて糖尿病網膜症と診断された。 実は、20年近く前に受けた健康診断で糖尿病だと言われていた。しばらくは月1回受診していたが、28歳で就職してからは、定期的な受診は途絶えていた。 次第に足の裏もしびれてきてはいたが、さほど生活には支障がなく合併症は気にしていなかった。目や鼻の炎症の治療を受けたときも、合併症について注意を受けたことはなかった。 レーザーによる治療も受けたが進行は止まらず、10月半ばから長期間休んだ後、1月には視力低下で退職せざるをえなくなった。5月には杏林大学病 院の内科で血糖値を下げたうえで、眼科で硝子体を手術で取り除いた。男性は「もっと前から病気の怖さを自覚していれば」と悔やむ。 糖尿病網膜症には三つの段階がある。単純網膜症と言われる初期では、網膜の血管が傷んで細い血管にこぶができたり、弱くなった血管壁から血漿 (けっしょう)成分がもれたりする。ただ、この段階は血糖管理を徹底すれば良くなる可能性がある。杏林大の石田均教授(糖尿病・内分泌・代謝内科)は「血 糖値だけでなく、血圧や脂質などの管理も大事。全身状態を良く保つことで網膜症を含めた合併症の進行を防ぐことができる」と話す。 次の増殖前網膜症になると血管が閉塞(へいそく)し、白い綿のようにみえる軟性白斑が網膜にできることもある。それでも自覚症状がない人も多い。 冒頭の男性のように視力低下をはっきりと自覚する頃には、さらに進んで最終段階の増殖網膜症になっている人が多い。ゼリー状の硝子体に新生血管が生えては 出血。周囲に膜状の組織が広がり、網膜剥離(はくり)を起こしやすくなる。放置すれば失明のリスクも高い。 増殖前以降の治療では、網膜光凝固が基本だ。血管が閉塞した部分にレーザー光を当てる方法だ。早いほど治療成績はよい。 ■手術が進歩、新薬も レーザーによる光凝固が基本となる治療だが、近年飛躍的に進歩してきたのが硝子体手術だ。硝子体の出血や網膜上に増殖した膜状の組織を切除する。手術器具の改良が進み、切開する部分も小さくなった。 手術のリスクが高かったころは、失明回避の目的で非常に網膜症が進行してから硝子体手術をしたが、「最近は比較的視力が良好でも、よりよい視力回復のために手術をすることも多くなった」と杏林大の平形明人教授(眼科)。 また、糖尿病網膜症は、網膜の中心である黄斑に浮腫を合併することもある。病気がそれほど進んでいなくても視力が落ちる人もいる。こうした黄斑浮腫に対する治療としては昨年、新薬の抗VEGF薬に保険が認められた。 浮腫を軽減し、視力を改善させる。ただ、1~2カ月に1度の投与で保険を使っても患者の負担は5万~6万円。黄斑浮腫の治療には、ほかに硝子体手術や既存のステロイド薬を使った治療も検討されている。 ただ、進行してからでは治療が難しくなる。進行するまで自覚症状がないだけに、手遅れを防ぐには、早期からのフォローが欠かせないが、眼科に定期 的に通っている人は多くない。「糖尿病と診断された時からの定期的な眼底検査などのチェックが何よりも大事」と、東京女子医科大糖尿病センター眼科の北野 滋彦教授は話す。

認知症へ新たな挑戦”カイコ冬虫夏草”

認知症へ新たな挑戦”カイコ冬虫夏草” “認知症を治したい!”~脳機能改善への新アプローチ カギを握るのは、カイコに寄生するキノコのパワー!? 岩手大学 特任教授/農学博士/鈴木幸一さん 10年後、65歳以上の5人に1人が患うとされる「認知症」―。 根本的な治療法がないこの病に、独自のアプローチで挑むのが 岩手大学の鈴木幸一特任教授。 農学博士の鈴木の専門は、『応用昆虫学』。 昆虫の「カイコ」に、脳の機能改善につながるカギがあるというのだが・・。 鈴木は、カイコ研究一筋46年!昆虫が持つ“人の健康に役立つ物質”を追求し続け、 これまでに、野生のカイコから細胞を眠らせる「休眠物質」を発見。これを応用し て、 がん細胞を「眠らせる」ことで、進行を抑えるという研究が進められている。 さらに、カイコのサナギに寄生するキノコ「カイコ冬虫夏草」に、 “記憶力を回復させる効果”があることをマウスで突き止めた! 番組は、認知症患者に実施された臨床試験に、8ヶ月密着。

(経済気象台)絶滅寸前の養蚕業

群馬県の富岡製糸場など四つの養蚕・製糸関連文化財が昨年6月、日本で14番目の世界文化遺産に登録された。明治の初め、養蚕・製糸に関する先進的 な技術、工業化が日本の近代化に大きく貢献したことが評価されたのである。当時、製糸業は日本の輸出産業の花形だった。明治の「富国強兵策」は、生糸の海 外輸出によってなされたといっても過言ではないだろう。 その後も日本の養蚕業は成長を続け、昭和初期に最盛期を迎えた。農林水産省の資料によると、いまから85年前の昭和5(1930)年に桑園の面積は70万ヘクタール、収繭量(しゅうけんりょう)は40万トン近くになった。養蚕農家数も、220万戸に達したという。 かつて養蚕は、「炭焼き」とともに農家の貴重な現金収入源だった。私の母の実家は養蚕も営んでいたが、蚕を「おかいこ様」と呼んで大切に扱ってい た。稲作に向かない中山間地が多い北関東や甲信、それに東北地方では特にその比重が高かったようだ。こうした地域では県庁に「蚕糸課」があり、繭の品質検 査を行う「繭検定所」が置かれていた。 敗戦によって大打撃を受けた養蚕業は、50〜60年代に戦後のピークを迎える。しかし収繭量は 10万〜12万トン程度で、最盛期の3分の1以下 だった。その後は化学繊維の普及や後継者不足で、衰退の一途をたどる。2013年の時点で、養蚕農家は全国で486戸、収繭量はわずか168トンだ。北関 東や甲信地域の中山間地を歩くと、2階建ての古民家が目につく。蚕室として2階部分が必要だったからだ。そこではいまの季節、山の斜面に鮮やかな緑の葉を つけた伸び放題の桑園を見ることがある。日本の養蚕は世界遺産を残したが、絶滅寸前だ。(望)   朝日新聞2015年5月20日

特集 注目の糖管理素材

健康産業新聞 2008年1月16日から抜粋 特集 注目の糖管理素材 「糖管理サプリ」600億円、新健診制度追い風に メタボ対策を、ビジネスの新たな起点へ 中 高年の3割が糖尿病有病者か予備軍といわれる中、糖尿病の発症につながるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策の一環として、被保険者 40~74歳を対象とした「特定健診・保健指導」が4月に始動する。成果が重視される新健診制度では、保健指導の中で実効性のある支援策としてトクホや健 康食品の活用が注目されている。トクホでは血糖値関連が260億円市場を形成。それ以外の健康食品を含めた市場規模は前年と同水準の約600億円で推移し た。本特集では、糖管理をサポートする素材の中から、近年注目されている素材に焦点を当てた。 中高年の3割、糖尿病患者か予備軍 糖尿病は、膵臓で作られるインスリンの作用低下により、慢性的に血液中のブドウ糖が増え、高血糖になる代謝疾患。Ⅰ型糖尿病(インスリン依存型)とⅡ型糖 尿病(インスリン非依存型)が知られており、国内では肥満、老化、運動不足、遺伝的素質などによってインスリン抵抗性が生じるⅡ型糖尿病が95%を占め る。Ⅱ型糖尿病と肥満との関連については、内臓脂肪などに蓄積された脂肪細胞からインスリンの働きを妨害する遊離脂肪酸やレジスチンと呼ばれる物質が分泌 されることが分かっている。 糖尿病の発症につながるメタボリックシンドロームという概念が注目される契機となった「2005年国民健康・栄養 調査」では、予備軍を含めたメタボリックシンドロームの対象者は1,960万人に上り、40~74歳の3割が糖尿病有病者か予備軍であることが明らかと なった。また昨年8月、人間ドック学会が人間ドックの受診者を対象に行った調査によると、糖尿病と関連の深い項目の異常頻度は「肥満」(構成比 24.4%)、「耐糖能異常」(同12.6%)の2項目がいずれも上昇。「肥満」の異常頻度は過去最高を記録した。厚生労働省の直近のデータによると、糖 尿病医療費は年間1兆1,165億円で、糖尿病合併症を含んだ糖尿病の医療費は1.9兆円に上る。政府が05年からスタートした「健康フロンティア戦略」 では、10年間で健康寿命を2年伸ばすため、「糖尿病の発症率20%改善」を数値目標に掲げた。合併症を引き起こす糖尿病を20%抑えることで、2兆 8,000億円の医療費を削減できるとしている。 糖尿病医療費を減らすには、糖尿病患者や予備軍を健診で早期発見し、生活習慣の改善に取り組み ことが重要だ。4月から実施される「特定健診・保健指導」は、メタボリックシンドロームや糖尿病予備軍の洗い出しを目的としており、健診の対象者は 5,600万人に上る。成果が重視される保健指導では、より実効性のある支援策として、血糖値関連や肥満対策の健康食品の活用を選択肢に入れることは、避 けて通れないとみられる。 血糖値トクホ、100品目に到達 抗糖尿の研究成果も数多く 抗糖尿素材の多くは、生活習慣との関連が深いⅡ型糖尿病を対象に、血糖値上昇抑制や血糖値降下作用、インスリン抵抗性改善、糖代謝改善、糖吸収抑制などに 関するデータの蓄積を進めている。また、近年の研究では、食後血糖値のコントロールの重要性を示す研究データが報告されており、抗糖尿素材でもこの点に着 目した研究成果が出ている。 トクホでは、血糖値関連の許可件数が、先月19日時点で100品目の大台に到達。しかし市場規模は、中性脂肪・体 脂肪関連のトクホ茶との競争激化の中で、前年比微減の260億円で推移した。関与成分は、難消化性デキストリンが91品目と他を圧倒。以下、小麦アルブミ ン(4品目)豆鼓エキス(3品目)、L-アラビノース(1品目)、グァバ葉ポリフェノール(1品目)が続く。表示については、血糖の吸収を穏やかにする 「血糖値が気になり始めた方に適した食品」(36品目)と、血糖値が境界領域の人を対象とした「血糖値が気になる人に適した食品」(64品目)の2種類が ある。 このほか、トクホ以外で抗糖尿の機能性を持つ素材は、カキ、ギムネマ・シルベスタ、乳酸菌生産物質、甘藷若葉、ローヤルゼリー、カイ コ、シルク、桑、ハナビラタケ、キクイモ、バナバ、コタラヒム、サラシア、ゴーヤー、カイアポイモ、パロアッスル、クマ笹、黒酢、亜鉛、クロム、セレンな ど30品目以上に及ぶ。抗糖尿の健食市場規模は360億円前後と推定され、トクホを含めると600億円の一大市場を形成する。 今後も、国家プ ロジェクトのメタボ対策と連動する形で、バックデータに裏付けされた抗糖尿関連の健康食品が活用される局面は広がりそうだ。一方、医療関係者からは薬との 相互作用を懸念する声も挙がっており、医療機関への情報提供や連携の強化は、健全な市場拡大を図っていく上で不可欠となっている。 注目 ~糖管理サポート素材~ 糖 管理対応として展開する末端製品の市場規模は260億円前後とみられ、トクホを含めると約600億円の一大市場を形成。市場では血糖値上昇抑制や食後血糖 コントロール作用、糖質の分解酵素を阻害し、糖質の吸収を抑制する素材などいくつかのメカニズムに基づく商品が流通する。抗糖尿作用などの機能性を持つ素 材は30品目近くに及び、注目素材が目白押しだ。素材紹介を交えながら、各社の取り組みをレポートする。 難消化性デキストリン 【素材紹介】 水溶性植物繊維の一種である難消化性デキストリン。天然のでんぷんを原料とし、低粘性で加工性に優れている。食後血糖上昇抑制作用と整腸作用の2つの機能で、トクホの関与成分として利用されている。 【企業紹介】 ■―――松谷化学工業   松谷化学工業㈱(兵庫県伊丹市)は、天然でんぷん由来の難消化性デキストリン『ファイバーソル2』、還元難消化性デキストリン『ファイバーソル2H』の原 料供給を展開する。植物繊維含有率は85~95%。水に溶かした時の粘度がほとんどなく、無味無臭であるため、あらゆる食品に添加が可能なことが大きな特 徴。また、整腸、食後血糖上昇抑制、血清脂質低下、体脂肪低減作用など、バックデータを豊富に蓄積する。 カイコ (蚕・かいこ) ■―――ボンビックス薬品   ボンビックス薬品㈱(大阪市中央区)は、韓国政府が所有するカイコ粉末の特許に基づいて抽出したカイコ粉末を使用したタブレットタイプの『ボスリン』を店 販、通販ルートで展開。糖尿病、ダイエット素材として原料供給にも対応する。韓国政府が所有する特許は「カイコ粉末を有効成分として含む血糖降下剤および その製造方法」。韓国で実施したⅡ型糖尿病患者による臨床試験では、空腹時と食後2時間の血糖値が降下することを確認。今まで副作用は一切報告されていな い。 ギムネマ・シルベスタ 【素材紹介】   ギムネマ・シルベスタはインド原産で、ガガイモ科ホウライアオカズラ属の多年草で木にからんでツル状に3~4m成長する。古くからアーユルヴェーダ医学に も取り入れられており、インドでは昔から皮膚病、泌尿器疾患、糖尿病、利尿、整腸、強精薬として利用されてきた。ギムネマ酸が有用成分で、小腸糖吸収抑 制、インスリン分泌抑制などの作用が確認されている。 【企業紹介】 ■―――大日本明治製糖   大日本明治製糖㈱(東京都中央区)は、インド産のギムネマ・シルベスタの葉から抽出したエキス粉末『ギムネマ抽出物GS-E』、エキスをCD包接した『ギ ムネマ抽出物GS-X』、錠剤用の精製ギムネマエキス『ギムネマ濃縮物GA-H』、ハードカプセル用の『ギムネマGA-S』など用途に応じたギムネマ素材 を取り扱う。同社は他社に先駆け、20年前よりギムネマ素材の原料供給を開始した。ギムネマ用途はダイエット向けの健康食品がほとんどで、複合品としての 利用が多いという。鳥取大学医学部との研究により、インスリン分泌抑制や糖・脂肪吸収抑制などの生理活性に関するエビデンスを蓄積している。ラットの小腸 を用いた腸管灌流実験や糖輸送電位による実験では、ギムネマ・シルベスタがブドウ糖の吸収を抑制する作用を確認。ラットやイヌに経口ブドウ糖負荷試験を行 い、小腸ブドウ糖に基づく血糖値変化と血中インスリン値変化を調べたところ、ギムネマに上昇抑制作用があることを突き止めた。 甘藷若葉 【素材紹介】 ヒルガオ科サツマイモ属に属する一品種「すいおう」の茎葉。カフェ酸誘導体をはじめとしたポリフェノールを含み、血糖値上昇抑制、血圧上昇抑制などの機能性が確認されている。 【企業紹介】 ■―――東洋新薬   ㈱東洋新薬(福岡市博多区)は、独自素材の甘藷若葉末のOEM供給を手掛ける。同素材は、「すいおう」の茎葉をまるごと粉砕したもので、6種類のカフェ酸 誘導体をはじめポルフェノールを豊富に含んでいるのが特徴。動物実験や臨床試験により、糖尿病に対する有効性を示唆する結果が得られている。このほか、南 アジアの伝統果実抽出物『ターミナリアベリリカ』、ビワ葉抽出物『バナスリン』、バナバ葉抽出物『ロイスリン』など、抗糖尿を訴求した独自素材をライン アップする。 キクイモ ■―――山陽種苗 山陽種苗・SANYO植物バイオ研究所(山口県山口市)では、『菊芋のちから』(顆粒100g瓶入、2g×30包入)を販売している。天然のインスリンと もいわれているイヌリン(糖質)を含むキクイモを原料とし、ウコンの中でも特にクルクミンや亜鉛の含有量が多いキサントリーザ(クスリウコン)の原末を配 合した。主に通販、種苗店、農協ルートで展開、一部医療ルートでも取り扱いがあるキクイモを配合した『手延菊麺』(5袋・約10食分/だし付)を昨年、新 たに発売した。 ■―――ベリー  (有)ベリー(福岡市博多区)は、化学肥料や農薬・除草剤などを一切使用していないキクイモを使用した『菊芋家族』(250㎎×360粒)を販売している。 小麦アルブミン ■―――日清ファルマ 日清ファルマ㈱(東京都千代田区)は、小麦アルブミンを関与成分とする血糖値関連のトクホ『グルコバスター』(5.5g×30袋)を、通販と薬系ルートで 展開する。小麦アルブミンは小麦中に含まれる水溶性タンパク質。電気泳動という分析法で0.19の位置にピークがある「0.19小麦アルブミン」に、食後 の血糖値を抑制する作用を見いだした。同社では、4月から始動する「特定健診・保健指導」に向け、メタボ対策の商材として拡販を進めていく。 アオバナ ■―――新日本製薬 新日本製薬㈱(福岡市中央区)は、願問で薬学博士の草野源次郎氏監修のもと、DNJ、DMDPを高含有した青花を主原料に、ギムネマ・シルベスタやグァ バ、桑の葉、バナバ、ヤーコンなど多素材をブレンドした『推奨糖減康露』(3g×30包)を通販ルートで展開している。八女産(福岡県)の玉露を使用して いるため口当たりがまろやか。また、難消化性デキストリンを関与成分とする血糖値関連のトクホ『さらっとさらり茶』(190g×6缶×5パック)を昨年8 月に発売した。

話題沸騰!韓国の伝統食材【蚕(かいこ)】が血糖値を下げる

話題沸騰!韓国の伝統食材【蚕(かいこ)】が血糖値を下げる (月刊「健康」2007年8月号) 血糖値を下げ糖尿病に効く【蚕(かいこ)】 【体験談続出】 血糖値が下がった・体重が減った・便秘が解消した 韓国では伝統的な血糖値下げの薬として用いられている【蚕(かいこ)】。最近は日本でもその働きが注目されています。『健康』編集部が、最先端の【蚕(かいこ)】研究とその驚きの効果をレポートします。 【蚕(かいこ)】は遺伝子レベルで血糖値調節因子をコントロールし、糖尿病の予防・改善に著効                    筑波大学大学院准教授 礒田博子先生 最新研究で明らかになった2つの効果 私たちの研究室では、世界の伝承的な食資源が持つ薬効を調べています。長く食べつづけられてきたものには、それなりの理由があるもので、健康や美容に役立つ成分がいくつも見つかっています。  もともと【蚕(かいこ)】は、韓国では古くから食べられていた食品です。毎日のおかずになるほど一般的ではありませんが、体を強くしたい人や、血糖値が気になる人が食べているそうです。  その薬効を韓国政府の研究機関が調べたところ、約800万人に血糖値の改善例が見られました。そのメカニズムを調べたのが、今回の私たちの研究です。実験に用いたのは、生きた【蚕(かいこ)】を冷凍乾燥した粉末。そして、次のような2つの研究結果が得られました。 ①糖の分解を妨げる 人が食べたものは、胃や腸で消化・吸収されます。とくにごはんやうどん、パンなどにはデンプン、乳糖、麦芽糖などの炭水化物が含まれます。炭水化物は、消化器官の中でブドウ糖やガラクトースなどの単糖類かたちで吸収され、最終的に血液中にとり込まれます。このとき、血液中のブドウ糖の量が必要以上にふえてしまうのが、糖尿病です。  小腸で炭水化物をブドウ糖に分解するのは、α-グルコシダーゼという酵素の働きです。【蚕(かいこ)】の粉末には、この酵素の働きを抑える作用が見つかりました。つまり、炭水化物の分解がゆるやかになって、血液中に入るブドウ糖の量が調節され、急激な血糖値の上昇を防ぐことができるのです。 ②糖の吸収を妨げる  小腸で分解されたブドウ糖が血液中に吸収されるときには、SGLT1という機能性タンパク質の力を借りています。糖尿病患者の体内では、このタンパク質が必要以上にふえています。その結果、どんどんブドウ糖が血液中に吸収され、ふえてしまうというわけです。【蚕(かいこ)】の粉末には、このタンパク質をつくり出すもとの物質(mRNA)ができるのを抑える力があることがわかりました。そのため【蚕(かいこ)】をとれば、糖の急激な吸収を防ぐことができるのです。   これらの働きを担っている成分のひとつは、桑の葉のDNJ(デオキシノジリマイシン)だと予想されます。DNJには糖の吸収を妨げる働きが見つかっており、伝統的な桑の葉茶だけでなく、健康食品などもポピュラーです。 【蚕(かいこ)】は桑の葉だけを食べて成長するため、【蚕(かいこ)】の体内ではDNJが濃縮されています。さらに【蚕(かいこ)】の酵素や消化の働きで、アミノ酸がつながったペプチド結合が加わり、安定した状態になっていると考えられます。そのため、人の腸でも消化されず、活性を保つことができているのです。 【蚕(かいこ)】が非常にすぐれている点は、人の体内で血糖値以外に与える影響が少ないことです。たとえば、SGLT1をつくり出すものとなる物質(mRNA)のみを抑制しますが、ほかのものに与える影響は少ないと思われます。つまり、栄養阻害やなんらかのトラブルが生じる可能性は低いでしょう。  化学的に作られた薬とは違い、急激に血糖値を下げないことも長所です。薬では、血糖値が下がりすぎる低血糖が起こることがありますが、【蚕(かいこ)】の効きめはゆるやか。血糖値が下がりすぎることもなく、体に負担をかけません。  また、桑の葉に含まれるクロロフィルやビタミン類なども、DNJと同じように濃縮されていることもポイントです。これらの成分は、活性酸素をとり除く抗酸化の働きを持ち、血管や血液、皮膚や細胞の健康を保つために使われます。糖尿病でボロボロになってしまった血管の修復にも役立つでしょう。血管が元気になれば、肌や髪も健康になります。韓国では【蚕(かいこ)】の美容効果も注目されているそうです。私たちもさらなる研究を進める予定です。  礒田先生のプロフィール 筑波大学大学院生命環境研究科准教授、北アフリカ研究センター、北アフリカ・地中海連携センター、日本学術会議連携会員。世界の食資源が持つ薬効を数多く研究。【蚕(かいこ)】のほか、北アフリカ、アジアなどの食文化を幅広く手がける。博士(農学) 韓 畯奎 研究員のプロフィール 韓国出身、高麗大学を卒業後、日本に留学し筑波大学の礒田先生の下で【蚕(かいこ)】やカプサイシンなど、韓国の伝統食材を研究する。博士(農学) 【蚕(かいこ)】が効く理由 【蚕(かいこ)】が食べている桑の葉には、DNJが含まれています。【蚕(かいこ)】の体内でDNJは濃縮され、安定したかたちに。また、そのほかの有効成分や【蚕(かいこ)】が持つ成分も複合的に効果を発揮するとみられます。 研究で明らかになった【蚕(かいこ)】のパワー 【蚕(かいこ)】が糖の分解を妨げる       二糖類の分解における蚕粉末の影響 炭水化物を分解するα-グルコシダーゼの活性が、【蚕(かいこ)】粉末によって抑えられたことがわかる。糖尿病の治療薬アカルボースの場合は、人体に安全な濃度では【蚕(かいこ)】粉末よりも効果が低かった 【蚕(かいこ)】が糖の吸収を抑える       mRNA発現の相対値                      (筑波大学礒田研究室調べ) 【蚕(かいこ)】粉末は、血糖値に関係するSGLT1だけを抑え、GAPDH(ハウスキーピング遺伝子の一種、体内の基本的な働きを維持する)にはほとんど影響を与えなかった 【蚕(かいこ)】で血糖値が下がった! 約40年も闘った糖尿病。【蚕(かいこ)】で、現在の充実した生活に手を入れた                    愛知県 伊藤昌和さん(71才・会社経営) 「経営者は病んでいられない」必死で健康法を探した  34才のとき、働きすぎで体調を崩し、結核を患って7~8ヵ月入院しました。そのときの検査で、血糖値が350㎎/dlもあることがわかり、糖尿病の宣告を受けました。当時はやせていたので、まさか自分が糖尿病になるとは思っておらず、ひどく驚きました。  医師からは入院をすすめられましたが、そのころの私は自分の会社を起こして、事業を広げようとしていたところ。病気をもっていることがばれたら、融資先や部下たちに悪影響を与えてしまいます。そこで、できるだけ自力で、入院をせずに病を克服しようと心に決めました。  それからは、自宅で食事療法やウォーキングを始め、「血糖値を下げる」とうたった健康食品や漢方薬などを次から次へと試してみました。数万円もする漢方薬を求めて、大阪まで行ったこともあります。  どれがどう効いているのか、正直なところよくわかりませんでしたが、血糖値は徐々に下がって、だいたい150㎎/dlで安定。宣告されたときのような危険な状態を脱することができました。以前はおしっこのあとが白くなったり、トイレに糖尿病特有の甘ずっぱいにおいがしていましたが、それもなくなりました。  そかも、ヘモグロビンA1cは6%前後からなかなか下がりませんでした。そんなとき、【蚕(かいこ)】の健康食品を知り、飲んでみることにしました。すると、約3ヵ月でヘモグロビンA1cが4~5%前後に下がったのです。血糖値も、空腹時で90㎎/dl台になりました。 写真:「働きながら健康管理はたいへんでしたが、【蚕(かいこ)】のおかげでずいぶん楽になりました」 写真:伊藤さんがつけている血糖値ノート。「【蚕(かいこ)】を飲み始めてから、数値が改善したのが一目瞭然」 写真:1回に3粒飲む。「虫が原料でも、この形なら気にならないね」     糖尿病の食事療法や運動は、ふつうの人にはかなりつらいものだと思います。しかも、いくら頑張っても境界値までしか下がらないことのほうが多いようです。それが、健康食品をとるだけで正常値までストンと下がったのですから、約40年間の努力を思い出して、ほんとうに驚きました。  それからは、この7年間、毎日3回【蚕(かいこ)】をとっています。旅行や外食のときも欠かしません。そのおかげか、糖尿病の症状も血糖値も正常値で安定しています。体調もよく、元気に過ごしています。  これからの人生を楽しく充実したものにするためにも、【蚕(かいこ)】でいまの体調を維持していきたいと思っています。 写真:日中はよくお孫さんたちと過ごす。「元気で体力のある子供たちにも負けませんよ」 【蚕(かいこ)】で血糖値が下がった! 長年の肉好きと働きすぎから糖尿病に。【蚕(かいこ)】で血糖値が200㎎/dlも下がった                  東京都 西谷信子さん(59才・自営業) なんとなく不調で病院へ 血糖値が480㎎/dlを超えていた  2~3年前、だるさ、のどの渇きなどの体調不良が気になって、内科を訪れました。すると血糖値がなんと空腹時で280㎎/dl、最高で480㎎/dlを超えていたのです。「完全な糖尿病です」という宣告を受けました。母親が糖尿病だったことと、生来の肉好きで、肉の多い食事をつづけてきたことが原因だと思います。  すぐに薬で治療を始めることになりました。1ヵ月間様子をみましたが、思うように血糖値は下がりませんでした。次はもっと強い薬を出されましたが、それでも下がりません。3回目には、さらに強い薬を出されて、薬で血糖値が下がりすぎたときのために、ブドウ糖を常に持ち歩くようすすめられました。それですっかり薬がこわくなって、病院もいやになってしまいました。  病院へ行くことはすっぱりやめて、なんとか自力で糖尿病を治せないものかと試行錯誤。いろんな情報を集めているうちに、【蚕(かいこ)】の健康食品のことを知りました。原材料が虫なのは抵抗がありましたが、ものは試しに1日3回飲んでみることにしました。  飲み始めてすぐに、便通がよくなってびっくりしました。それまではひどい便秘で、4~5日はお通じがないことはあたりまえ。冷水を飲んでも、傷んだ牛乳を飲んでも、お腹がゆるくなることはなかったのです。それがあまりにすんなり出るようになったので、初めは大腸ガンの症状かと思い、大腸ガン検診を受けてしまいました。検査結果は異常なし。ということは、お通じがよくなったのは【蚕(かいこ)】のおかげだと確信しました。  その便秘解消効果に感動して、飲みつづけたところ、血糖値も下がってきました。最近の検査では、ヘモグロビンA1cは8.6%から7.2%に、血糖値は空腹時160㎎/dl台になりました。食事をしたあとでも、最高230㎎/dlまでしか上がりません。 写真:「深夜まで働いていて、病院も嫌い。それでも血糖値の管理ができるのは、【蚕(かいこ)】のおかげだと思います」     以前、感じていた全身のだるさは消え、体がずいぶん軽くなりました。体重は【蚕(かいこ)】を飲み始めてから7㎏も減って、友人に「やせてきれいになった」といわれることも。長年の悩みだった肌の吹き出物もなくなりました。  いまは病院の薬は飲んでいませんが、血糖値は上がっていませんし、体調もとても良好です。 写真:旅行が趣味の西谷さんは【蚕(かいこ)】を旅行先にも携帯。「多少ごちそうが出ても、これがあれば安心です」 写真:お孫さんに負けない美肌の西谷さん。「お通じが順調になったせいか、肌の調子もよくなりました」 【蚕(かいこ)】で血糖値が下がった! 健康管理がむずかしい船上の生活でも、血糖値をコントロールすることができた                   静岡県 山梨武男さん(59才・元機関長) 偏った食事と運動不足で糖尿病に  7年ぐらい前、健康診断で血糖値が空腹時で150㎎/dl台まで上がっていることを知りました。肝臓の値も芳しくなく、体重も重めで、医師に注意を受けました。  当時は、船の機関士として1年のほとんどを船上で過ごしていたので、食事の栄養バランスが悪いうえに、慢性的な運動不足。診断を受ける前から手先や足先がしびれ、おしっこが泡立つなど糖尿病特有の症状が出ていました。  船上では糖尿病対策はむずかしいので、2ヵ月に一度の休暇で、陸地に戻ったときに運動と食事療法に専念することにしました。腕におもりをつけ、背中に砂を背負ってウォーキングしたこともあります。食事は妻に工夫してもらい、低カロリーのものにチェンジ。私があまりに熱心にとり組むので、家族が驚いていたほどです。  糖尿病自体は、大きな痛みや目だった症状もありませんが、目が見えなくなったり、足が壊死するなどの合併症がこわくてしかたなかったのです。  そんなとき、週刊誌で【蚕(かいこ)】の健康食品に記事を見て、「これはよさそうだ」と思い、すぐに取り寄せました。飲み始めてすぐに便通がよくなって、「おや?」と思ったのを覚えています。血糖値はすぐに150㎎/dlから120㎎/dlに下がり、そのまま安定するように。多少、食事制限や運動をゆるめても、血糖値が上がらなくなりました。  食べる量に気をつけているとはいえ、酒や甘いものが好きなことには変わりがありません。【蚕(かいこ)】のおかげで、ふつうの人と同じような食生活に戻れたことが、ほんとうにうれしかったです。 写真:「酒もタバコもやめられないけど、いまはとても健康なんですよ」と山梨さん    それに【蚕(かいこ)】の健康食品は粒状になっているため、船の上でもとることができ、非常に便利。ちなみに、私は規定量よりも少し多めに飲んでいます。気休めかもしれませんが、そのほうが効果があるような気がするので。  気にしていた体重もみるみる減って、いまは身長167㎝で63㎏をキープしています。運動の成果もあったのでしょうが、【蚕(かいこ)】をとり始めてからは、とくにお腹回りがやせました。  船の仕事は1年前に退職をして、現在はパートで体を使う仕事をしています。1日14時間働いても、翌朝5時半には起床してまた仕事へ。1日に2㎏体重が落ちるほどハードな仕事ですが、若い者もいるなかで、私がいちばん元気です。 写真:お腹がすっきり!「ほとんど普通食で、酒も飲むけれど、お腹はずいぶんへこみました」 写真:きょうの食事は牛タンシチュー、里いもの煮物、わかめの酢の物。ごほんはなし 【蚕(かいこ)】で血糖値が下がった! 糖尿病で意識不明になり、入院!ところが、血糖値370㎎/dlから110㎎/dlに劇的に回復した                      北海道 蛭田卓司郎さん(79才・年金暮らし) 低血糖の発作を経験し生活を大幅見直し  約3年前の夜のことです。いつものように自宅で晩酌をしながら、テレビの野球中継を見て、ほろ酔いで就寝をしました。そうしてそのまま意識を失ってしまったのです。翌朝、私が起きて来ないのを心配して様子をみにきた家族に発見され、救急車で病院へ運ばれました。  そのときの記憶はないのですが、あとで聞いたところ、低血糖の発作で意識不明になってしまったのだそうです。病院ではインスリン注射や点滴などの措置を受けたと聞きました。  血液検査をしてみると、ヘモグロビンA1cは11.5%もあり、血糖値は370㎎/dl。完全な糖尿病だといわれました。  10年前に脳梗塞を患ったので、健康には気を使っていたつもりでした。当然糖尿病の自覚はまったくありませんでしたから、まさに晴天の霹靂。これからどうしたらいいのだろうかと、とまどうばかりでした。  とりあえず、医師の指導をもとに、酒を日本酒から焼酎に変えたり、ごはんは1膳でがまん、1日5000歩分を歩くなど、できる限りの努力を始めました。  ちょうど、そのころ【蚕(かいこ)】の健康食品のことを知り、さっそく取り寄せてみました。私の家の庭には、昔から桑の木があったので、お蚕(かいこ)さんには親しみがありました。  飲み始めて3ヵ月後、血糖値がみるみる下がってきました。食後でも140㎎/dlぐらいまでしか上昇せず、空腹時は80~105㎎/dlの範囲におさまるようになったのです。ヘモグロビンA1cは、5.3~5.5%になりました。いずれも、ほとんど正常値です。 人物イラスト:一時は入院をするほどの状態でしたが、いまではとても元気。「食事も家族といっしょです」     血糖値を下げる薬はいっさい飲んでいないので、【蚕(かいこ)】の効果が出たのだと感じています。それからは毎日欠かさず飲むようになりました。  いまでは食事もほぼ普通食、毎日の晩酌も欠かしません。友人たちと会食を楽しむこともあります。それでも体調は良好。体を動かすのも苦ではなく、趣味の山登りや川釣りにも積極的にとり組んでいます。 ミニ体験 夫婦で「若々しい」といわれるのは【蚕(かいこ)】のおかげ                        千葉県 中野志津子さん(60才・主婦) …

カイコの繭の「セリシン」、メタボ改善に効果

カイコの繭の「セリシン」、メタボ改善に効果  (産経新聞WEBニュース2007年5月15日) カ イコの繭(まゆ)などから抽出されるタンパク質「セリシン」の摂取で中性脂肪などが大幅に減少することが広島大学大学院生物圏科学研究科の加藤範久教授 (分子栄養学)らの研究で分かった。肥満や糖尿病などのメタボリック症候群の予防や改善に効果が期待されるという。京都市内で20日に開かれる日本栄養・ 食糧学会で発表される。 加藤教授と「カネボウホームプロダクツ」(東京都)、繊維メーカー「セーレン」(福井市)の共同研究。 セリシンは生糸の精製過程で廃棄される繭の一部から抽出される無味無臭のタンパク質で、これまではアトピー性皮膚炎の改善や便秘解消効果、がんの抑制効果があるとして注目されていた。 加藤教授らは3年前に、セリシンの肥満ラットへの効果を研究中に偶然、血糖上昇が抑制されることを発見。脂肪肝や、動脈硬化などのメタボリック症候群にも効果があるのではないかと実験を開始した。 実験では、セリシンを含んだ高脂肪のエサを与えたラット12匹と、セリシンを含まない同様のエサを与えたラット12匹を35日間飼育。それぞれの体重や脂肪組織の重量、血液中の中性脂肪やコレステロール値などを比較した。 その結果、成長度合いや体重に大差はなかったが、セリシンを摂取させていないラットの中性脂肪が血液100ミリリットルあたり平均384ミリグラムだったのに対し、摂取したラットは平均259ミリグラムで約33%少なく、コレステロール値も小さかった。 また、セリシンを摂取させたラットの血中では、メタボリック症候群の改善に効果があるタンパク質「アディポネクチン」が、セリシンを与えていないラットと比べて平均濃度で64%高まっていたという。 加藤教授は「研究が今後進めば、生活習慣病の予防や改善に大きな効果が期待できる。生糸精製の過程での廃棄物から抽出できるので環境保護にも役立ち、新たなシルク産業の突破口になる」と話している。

泡盛

泡盛(「健康」07年3月) 糖尿病の人がお酒を飲むのなら、ほかのお酒にくらべてカロリーが低く、血栓を溶かす泡盛がおすすめ 倉敷芸術科学大学教授・医学博士 須見洋行先生 須見先生のPROFILE 山梨大学工学部発酵生産学科を卒業。徳島大学医学部大学院修了。シカゴマイケルリース研究所、宮崎医科大学助教授などをへて現職。納豆をはじめとする発酵食品にくわしいことで有名 適量を飲むのなら、酒は「百薬の長」となる 糖尿病というと、真っ先に禁止されるというイメージのあるお酒。もちろん、糖尿病の人が大量のお酒を飲めば、種類を問わず、カロリーのとりすぎになるのでいけません。 しかし、じつは適量であれば、お酒は糖尿病に悪いどころか、よい影響があると考えられるのです。ここに興味深いデータがあります。 15年ほど前、フィンランドのフォルサンダー博士によって行われた研究です。同じ食事をしてビールやワインなどのお酒を飲み、その後、血糖値がどのように推移するかを調べたのです。 お酒を飲んだ30分後に血糖値は上がり、4~5時間後に下がります。 3時間後以降に15㎎/㎗くらい下がります。 普通の人だとものをとって30分後くらいの血糖値は100㎎/㎗です。 この血糖値の下がり方が、まったく飲まない人より、アルコールを飲んだ人のほうがよく下がることがわかったのです。なぜ、飲酒で血糖値が下がるのか、その理由やメカニズムは残念ながらわかりませんでした。 この研究は、アルコールと健康のかかわりについて調べた走りというべきもの。その後、アルコールの健康効果が注目され、多くの研究が行われるようになりました。 その後、週に2~3回程度飲酒をする人と、宗教上の理由などでまったく飲酒をしない人をくらべた調査があります。その結果、まったく飲まない人より、多少飲む人のほうが心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患の発症率が低いことがわかったのです。 理由はわかりませんでしたが、アルコールに健康に役立つ成分があるのか、飲みたい人にとっては禁酒がストレスとなり、健康に悪影響を及ぼすのかもしれません。 血糖値をゆるやかに上げ、低カロリーな泡盛 それ以降、善玉コレステロールをふやすなど、アルコールの健康効果が次々と発表されました。「アルコールは適量であれば体にいい」という認識が広がり、国 際的に「適量」の基準が決められました。アルコールにして1日30ml、ビールならば大瓶1本、日本酒ならば1合、というものです。 糖尿病でも飲みたい人は無理に禁酒をしてストレスをためるより、適量のお酒を上手に飲むほうがよいと思われます。糖尿病の人が飲むのであれば、ほかのお酒より泡盛がおすすめです。 泡盛は焼酎乙類の仲間のお酒で、乙類と甲類の2種類があります。乙類と甲類の違いは簡単にいえば、蒸留法の違いにあります。くわしい説明は避けますが、焼 酎乙類はアルコール分45度以下のもの。麦・米・芋などを原料とし、蒸留を1回のみしている原料の風味あふれるお酒です。 泡盛は蒸留酒のため、醸造酒(日本酒やワインなど)と違い、糖分やアミノ酸を含んでいません。血糖値の上昇がゆるやかなため、高血糖の人にも安心です。 同じアルコール度数のお酒と比べると、低カロリーなのも魅力。ビール中ジョッキが1杯で約203キロカロリーあるのに対し、泡盛(35度のもの)100mlは、約69キロカロリーなのです。 また、泡盛を含む焼酎乙類は血栓溶解酵素の働きを高める効果があります。血栓(血のかたまり)があれば、心筋梗塞や脳梗塞などの発作につながりかねません。その血栓を溶かすよう働きかけてくれるというわけです。 1日に飲む量ですが、アルコールの度数が40度のものなら60 ml程度を目安にしましょう。

おからこんにゃく

おからこんにゃく(「健康」07年3月号) 糖尿病でもボリュームたっぷり食べられる【おからこんにゃく】で食事が楽しくなり血糖値も80㎎/㎗減 鳥取県 新見敏郎さん(53才・自営業) 肉料理が大好きな自分にピッタリ 自分が糖尿病だとわかったのは、20年前でした。病院の検査を受けたら血糖値が240㎎/㎗といわれ、即入院。糖尿病と診断され、すぐに投薬と食事療法による治療が始まりました。 糖尿病になった原因は、やはり食生活にあるのだろうと思っています。若いころから脂っこい肉料理とお酒が大好きで、かなり無茶な暴飲暴食をつづけていたものです。それに加えて、両親ともに糖尿病を患っていたので、自分もかかるリスクは高かったのでしょう。 しかし、当時は自分には関係ないという思いが強く、何の注意も払っていませんでした。 糖尿病とわかってからは、1日4~5回の血糖値を測定し、食事の種類や量もずいぶん制限されるようになってしまいました。つらいのは、お腹いっぱいと感じるまで食べられないことですね。 20年間ずっとがまんしていましたが、この3週間くらい【おからこんにゃく】を使った料理を食べるようになって、久久にボリュームたっぷりの食事ができるようになりました! おからこんにゃくは、同じく糖尿病の治療をしている友人から教わりました。友人もおからこんにゃくで血糖値が下がったと聞きました。ハンバーグやソーセー ジなど、肉料理と同じ食感で、お腹いっぱい食べられ、でもカロリーが低いのだそうです。私はおからもこんにゃくも大好きなので、さっそく試してみました。 実際、何も聞かずに食べたら本物の肉じゃないとは気づかなかったでしょう。 血糖値も最近は高いときで200㎎/㎗くらいありまし たが、毎日約300gのおからこんにゃくを食べつづけたところ、この3週間で平均値が120㎎/㎗に。血糖値はちょっとしたことでも変りますが、最近 1~2ヵ月の平均値が分かるHbA1cは6・4から6・3になっていたので、少しずつですが確実に効果が上がっているのかなと期待しています。 私と同じように、食事の不自由さとストレスを感じていた人にはとくに、おからこんにゃくはおすすめです。 豊富な食物繊維が糖の吸収をゆるやかにして血糖値の急上昇を防止 ベジタリアン料理研究科 岡田哲子さん おかげさまでおからこんにゃくはたくさんの評価をいただきました。ダイエットを始めた人、糖尿病の人からは、低カロリーなのに満腹感があると好評です。体験者からおからこんにゃくで便秘症が治った、しっかり食べているのにやせた、という声も届いています。 成分分析をしたところ、なんと食物繊維はさつまいもの約2倍、カロリーは鶏肉の約10分の1でした。偶然、台所にあったおからとこんにゃくをまぜてみようという思いつきからでき上がったおからこんにゃくですが、現代人にピッタリの食材に仕上がったというわけです。 食物繊維は食べ物の吸収をゆるやかにするので、血糖値の高い人にもおすすめです。毎日の食事が楽しくなるように、おからこんにゃくを工夫して利用してはいかがでしょうか。 おからが苦手な私も大丈夫。1ヵ月で3㎏もやせられました 奈良県 前中加奈子さん(33才・パート) おからこんにゃくはテレビでダイエットにいいと知り、1ヶ月前から食べ始めました。 じつは、私はおからが大の苦手なんですよ。ぼそぼそした食感がどうしても好きになれなっかたんです。でも、こんにゃくは大好きですし、調理するとお肉みたいになるというので、まずは試してみようと。 初めに作ったのはおからこんにゃくのから揚げ。食べてみたらとてもおいしくて、これなら毎日つづけられると思いました。 子供は、初めは味が薄く気に入らなかったようですが、ちょっと下味をつけたら、食べられるようになりました。私も1日200~300gのおからこんにゃくを食べるのが日課です。 体調の変化でまっ先に気づいたのは、お通じがよくなったこと。便秘症だったのに、毎日ちゃんと朝にトイレに行けるようになったんです。さらに、気になっていた顔の肌入れや吹き出物が目立って少なくなりました。 さらに体重まで3㎏減って45㎏に。ウエストがすっきりして、全身のむくみもとれました。血糖値はもともと高くはありませんでしたが、最新の数値は82㎎/dlで安定。これからもキープしたいです。 つらいダイエットなら途中でやめてしまいますけど、おからこんにゃくはおいしく食べられて結果も出る。私にとって理想の食材です。

スダチの皮

すだちの皮(「健康」07年3月号) すだちの皮をとったら血糖値の上昇が抑えられたばかりか、寿命も延びたことが動物実験で判明した 徳島大学大学院教授・薬学博士 高石喜久先生 徳島大学大学院助教授・医学博士 土屋浩一郎先生 高石先生のPROFILE 1947年生まれ。69年、徳島大学薬学部製薬化学科卒業。72年、京都大学大学院薬学研究科修士課程薬学専攻修了。徳島大学薬学部助教授、京都大学客助教授などをへて現職。薬用植物に含まれる成分を研究している。 土屋先生のPROFILE 1965年生まれ。88年、徳島大学薬学部薬学科卒業。90年、徳島大学大学院薬学研究科博士前期課程修了。徳島大学病院薬剤部勤務、医学部助手などをへて、2003年から現職。今回のすだちの研究では動物実験を担当。 徳島県が全国の生産量の95%を占めるすだち 徳島県の特産品といえば、すだちです。すだちはゆずの近縁種である柑橘類。徳島県が全国の生産量の95%を占めています。 すだちの生産量は年間で約8000トン。半分は加工食品に利用され、残りの半分は生食用として全国に出荷されています。 すだちの利用法は汁をしぼり、料理にかけるのが一般的。汁をしぼったあと、残った皮は捨てられてきました。そこである大阪の会社が余ったしぼりかすをなん とか有効に利用できないかと考えたのです。しぼりかすの果皮に健康に役立つ成分が含まれていれば、地元の産業に大いに貢献することができます。そこで、徳 島大学で研究を始めることになりました。4年ほど前のことです。 最初、私たちの研究グループは、すだちの皮がダイエットに役立たないかと思い、研究を開始しました。まず、動物実験を行うことになりました。 実験には多食のため、肥満を伴い、高インスリン、高脂血症、高レプチン血症という症状をあらわすネズミを利用しました。人間でいえば、肥満が原因で血糖や脂質の代謝異常を示す生活習慣病の状態。いわば、「メタボリックシンドローム・ネズミ」です。 この6週目に入ったネズミを2つのグループに分けて実験を行いました。 ①は水だけを与えるグループ ②は水にすだちの果皮を乾燥させたもの(すだちパウダー)を加えて飲ませるグループです。 そして、体重、血圧、心拍数、血糖値、血中インスリン濃度、血中脂質を1年間にわたり、調べたのです。 結果、すだちパウダーを用いたグループに、体重が減る効果はみられませんでした。血圧や心拍数にも影響はなく、血中脂質にも変化はみられませんでした。 ダイエット効果がない点では期待に反しましたが、すだちの皮は人間の体に毒性がなく、循環器系にも負担を与えない安全なものだと証明されたのです。 驚いたのは、血糖値の上昇が抑えられたことでした。このネズミは軽度の糖尿病を起こす性質があり、今回も実験開始後60日目から徐々に血糖値が上昇してきました。しかし、すだちパウダーを与えたグループは、血糖値の上昇が明らかに抑えられたのです。 すだちパウダーを与えたネズミの血液中のインスリン濃度を測ったところ、①のグループと数値に違いはありませんでした。膵臓から出るインスリンの量を促して血糖値を下げたのではなく、ほかのメカニズムによって、血糖値を下げたということです。 インスリンの利用効率を高めたのか、肝臓での糖の代謝に影響を与えた可能性を考えていますが、この点は今後実験を進めて明らかにしていきます。 1年後の生存率にも明らかな差が出ました。水だけを与えたグループは8匹のうち、4匹が死んだのに対し、すだちパウダーを与えたグループは7匹のうち1匹 しか死ななかったのです。しかも、すだちパウダーを与えたグループで残ったネズミは1年後も与えなかったネズミにくらべて、元気なのです。 す だちの皮のどの成分が効果をもたらしたのか、はっきりわかっていませんが、すだちはほかの柑橘類とよく似て、多くの種類のフラボノイドが含まれています。 すだち特有のフラボノイドもあり、これらの相乗効果によるものと思われます。ちなみに、これらの有効成分は果皮に多く、汁にはほとんど含まれません。 徳島県ではすだちの汁をよく料理に利用します。皮もすりおろして焼き魚に添えたり、冷ややっこの上にのせるなどしてとってきました。これは香りを楽しむ程度で、ほんの少量しかとっていません。 じつは徳島県は糖尿病の死亡率が全国ナンバー1という不名誉な記録を持っています。これはすだちの皮という「健康にとって宝物」の部分を積極的にとらず、捨ててきたためと思われます。 動物実験では1日すだち4個半分にあたる果皮を与えましたが、人間は1日1~2個で十分。私自身、汁をしぼったあとのすだちの皮をそのまま食べています。そのままだと食べづらい人は、ほかの素材とまぜてジュースにすればとりやすくなるのでおすすめです。 すだちの皮Q&A 回答/高石喜久先生 Q.フライパンですだちの皮を煎って、粉末にして飲んでも効果はありますか? A. すだちに含まれるフラボノイドは熱に強いのですが、ほかの有効成分は加熱で壊れてしまうものが多くあります。 できれば、すだちの皮は熱を加えるより、生のままジュースにして飲むほうが有効成分をそのままとれておすすめです。 Q.すだちの皮は農薬の心配はないのですか? A. 近年、農薬に関する規制が非常に厳しくなってきています。生産農家もその規定をきちんと守っています。基本的には、心配しなくても大丈夫です。それでも気なる人は、少量の塩をすり込んでよく水洗いすることをおすすめします。

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